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富士山

2019-07-11
写真
標高
3776m
所要時間
往復約9~10時間
難易度
※筆者主観の初心者向け日帰り登山としての難易度、体力的なキツさ、危険度などの総合的な評価です。
YAMAP
日本最高峰・富士山。山登りが趣味なら死ぬまでに一回ぐらい登っとこう、という事で行ってきました。

おおよそ1年くらい前から計画しはじめ、この度ようやく登ってきました。富士山に登ろう!のリザルト編でもあるので、実際どうだったのかも書いていきます。
予定は、最もスタンダードな「吉田ルート」で山小屋1泊・夜中出発の「御来光」パターンです。富士山が最もアレなのは「宿泊の予約」です。シーズン中の山小屋の予約、特に土日はあっという間に予約が埋まるので早目に予約しないといけませんが・・・このせいで「天気は運任せ」です。しかも、今年は「昨年末」に吉田・須走ルートの9合目~山頂の登山道が崩落、通行禁止になっていて6月頭ぐらいから調査、6月末くらいから復旧工事が行われていました。残雪が多くて工事の予定が遅れていると報道されていて、最終的に7月9日15:00に開通。別ルートに変更するかどうか、ギリギリまで悩みました。
そんなこんなで10日の夜中、3時起き3時半に車で出発。
「県立富士北麓駐車場」に08:00ごろ到着。
08:30のシャトルバスで富士スバルライン5合目駐車場へ。
09:15頃に5合目に到着。
高度順応のために1時間待機、10:15頃に5合目出発となりました。当初の予定より約1時間、前倒しのスタートでした。

5合目から6合目まではほぼ平坦から緩い登りでウォーミングアップに最適な感じです。6合目から登りが急になります。砂利土で、まぁまぁ滑ります。足が取られると無駄に体力を奪われますが、登山経験がある人なら想定の範囲内です。5合目~7合目までで2時間かからない程度でしょうか。
7合目から登山道沿いに山小屋が建っています。山小屋-山小屋間の間隔が「ええ感じ」なので、山小屋ごとに休憩していく事になります。7合目のとある山小屋で休憩している時に雨が降り出しました。。
登山道は7合目から岩の道になり、傾斜も急になっていきます。道というか岩の階段というか。場合によっては手を使ったほうが良いレベル。ここからはトレッキングポールは使わない方が良いです。

吉田ルートは7~8.5合目にかけて山小屋があるのですが、最初の山小屋と最後の山小屋の間は登りで2時間ぐらいの違いがあります。今回、私が宿泊したのは「8合目トモエ館」という所で、最後から2番目くらいの山小屋です。ここから山頂までは(混んでなければ)1時間半ぐらいが平均タイムです。つまり、7合目から山頂までは3時間半程度かかるわけで、初日に楽をするか2日目に楽をするかを選択しないといけない、という事です。
また、日程によっては2日目・夜中の御来光登山は混み合うと言います。山頂までの1時間半の距離が4時間以上かかるケースもあるそうです。

話は戻って、7合目で休憩中に雨が降り出す。ちょうど屋根のある所で休憩していたので、トレッキングポール仕舞って雨具を装備。カメラもザックの中に仕舞いました。ここから岩登りなのですが・・・雨のせいで滑る・・・。富士山の岩はほとんど溶岩石なので水をよく吸い、普通?の石と比べると「濡れた時の滑り具合」はマシと言えますが、それは「比較的」という話で晴れてる時よりは滑ります。あと富士山の道は結構「粉塵」に困るそうですが雨のおかげ?で粉塵に関しては無問題。トレードオフで泥が凄い。泥っても火山性の粒子の荒い赤土みたいなのです。
雨の中をひたすら登り、15時15分ごろにようやく目的の山小屋に到着。休憩込みで5時間ぐらい。
この時間だと到着が最も早いグループだったようです。16時ごろに夕食、16時半には就寝。2時起きとすると8時間強は寝れます・・・理論値では。

翌日2時起き、朝食(夜食?)をとって2時40分くらいに出発しました。外は大雨。真夜中+雨で、ヘッドライト使っても視界は1mあるかどうか。途中団体客がいましたが、彼らは登頂断念したそうです。そんなレベルの過酷な状況だったのですけど、コレが逆に瞑想してるような感じになり、山頂までの1時間半はあっという間でした。。山頂手前に鳥居があるのですが、気づいたら鳥居まであと少し。「えっ、もうついたの?」が正直な感想。視界の悪さのせいで、9合目~山頂の復旧工事をした跡(仮登山道、道幅が狭いらしい)がどこだかわからないまま、通り過ぎたようです。

山頂到着が4時頃。吉田ルートの登ってすぐの所に神社があります。ちょうと4時ごろに神社が開いて、屋根がある所に入れ、そこで休憩。神社から少し進んだ所に山小屋(休憩のみ)があり、5時頃にそこに移動してコーヒーと豚汁を注文。この時点でヘッドライト不要なくらい明るくはなっていましたが気温は低く、雨と風で体感温度は5度以下。真冬並みの寒さでした。6時ぐらいから雨も弱まるという予報で、あわよくば雲海とか見れるかなーと考えており、待つ間に「お鉢めぐり」しようか?と思ったのですが・・・
※残雪の為にお鉢めぐりの道が封鎖されている、とWEBサイトに書いてありましたが11日昼の時点で通行できる、という話でした。
・・・思ったのですが、寒いし風が凄まじい。最大風速10mはある感じで、マジで吹き飛ばされそうだったのでお鉢めぐりは断念。(なので、剣ヶ峰には登ってません。登ったのは3714mぐらい)5時半ぐらいには下山開始しました。

吉田ルートの場合、登山道とは別に下山道があります。岩の道はなく、砂利土のつづら折れの道がひたすら、本当にひたすら続きます。特に書くことがないくらい、同じような道が延々と・・・降りには山小屋など休憩できるところもありません。2時間くらい降った所に唯一、トイレがあるくらいです。で、登山道6合目に合流して後は「来た道を戻る」だけです。初日の登り始めた時、くたびれた顔の人が逆向きに歩いてくるなー・・・ってのの理由を実感しますw
山頂~5合目駐車場で平均3時間半、私の場合は到着が08:45だったので3時間15分くらいでした。雨は7時頃に小雨に変わり、止んだのは8時前だったかな?5合目駐車場にたどり着いた時に山頂を仰ぎ見ると・・・晴れてましたw(あるあるー)

行程の大半は雨だったので、写真がほとんどありません;

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    左の方にうっすら見えるのが南アルプス、正面~右が八ヶ岳、だそうです。
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スケジュール
当初のスケジュールと比べて実測は大差なかったです。天気の問題もありますが、早目の行動が良いと思います。晴れていたら「下山・予約しとけば山小屋で朝ごはん」が出来ますが、コレについては正直、現実的ではないです。朝食は注文しないか、食べてから出発する方が良いと思います。
下山後の宿は、私は河口湖の温泉宿を予約してましたけど部屋には空きがあったようです。ハイシーズンはどうかわかりませんが、競争率はそんなに高くないようです。


知識
富士山で困ると言われている事

<寒さ>
寒さは、まぁ実際に寒いです。日によって変わるので調節が難しいです。あまりにガチガチに用意すると荷物が重くなり、荷物を軽くする事を優先すると寒い。どちらかと言うと、低体温は本気で命に関わるのでどちらかと言うと重装備の方が良いですね。
今回は大雨強風だったので「寒い方」だったと考えられます。
私は「インナー+ベースレイヤー+薄手のミドルレイヤー+レインウェア+ニット的な帽子」山頂で+ダウンジャケット、手袋を「やや厚手の手袋」に変更といった感じでしたが、コレで凍えるという程ではなかったです。(山頂山小屋でホットコーヒー+豚汁、は大きかったと思いますが)

<高山病>
軽く、なりました。山小屋で頭痛が少しあり、血中酸素濃度を測ると73%ぐらい。酸素ボンベ少し使って、ロキソニン1錠飲んで朝の出発時にもう一度測ったら88%ぐらいでした。
山頂~も軽い頭痛はありましたが、元々軽い頭痛はずっとある人なのでw高山病なのか持病?なのか、ぶっちゃけ今でもよくわかりません。。
※ロキソニンは、頭痛は確かにマシになるのですけど副作用でホットフラッシュ(体が暑くなる)が起きるので、ぶっちゃけやめといた方が良かったです。耐えられないぐらいの頭痛だったら、飲んだほうが良いのでしょうけど。
※高山では「空気中の酸素が不足するため、息を吸うたびに目が覚めてしまう」という現象が起きるそうですが、富士山でもありえます。ってか私もそうなりました。たぶん、鼻炎持ちの人はこのリスクが高いのでは?体感した感じでは「ウトウトする」→「呼吸が浅くなる」→「鼻づまりで吸い込む空気がさらに少なくなる」→「高山の為酸素が薄い」→「呼吸してても息を止めているのと大差ない」→「ショックで目が覚める」を繰り返します。私は6時間以上、こんな感じでした;長時間、山小屋にいると高度順応が進むのか、最後の1~2時間は「そうならなかった」です。

<粉塵>
雨の影響で全く問題なかったですが、晴れの日は砂埃が凄そうな道でした。特に降りは。

<紫外線>
初日・最初はサングラス使用してましたが、雨降ってきてからは使ってませんでした。雨のせいで気にしている余裕がなかったです。

<山頂でお湯を沸かしてOK?>
これも雨で(略

<その他>
タバコは・・・山小屋のスタッフで普通に吸ってる人いたなぁ。
三脚は、雨の予報だったので持っていくのを断念しましたが、晴れていたとしても「使う余裕がない」のが実際のところだと思います。三脚使ってる人、1人だけ見かけましたけどね。

<その他・外国人>
富士山は、特に平日は、ほとんど異国です。山小屋のスタッフは、もちろん大半が日本人ですが登山客の9割以上は外国人です。中国(香港)、台湾人が最も多く、国籍不明ですが白人も多い。黒人もチラホラ。なんとなくですが、韓国人はあんまりいなかったような気がします。
100人いたら
中国(香港)、台湾人:60人
白人:33人
その他:5人
日本人:2人
これぐらいのイメージです。私と連れ以外では面と向かって話した日本人は2人だけ。声だけ聞こえた、ガイドの人、すれ違いで合計12人ぐらいでしょうか。周りにはその10倍以上の人がいますけど、ほぼほぼ外国人です。
で、結構道とか聞かれたり・・・英語出来る方が良い感じです。山小屋で働く場合は英語必修科目ですねー。

<その他・トイレ事情>
山小屋をはじめ、要所要所にトイレあります。街レベルの綺麗さ、は流石にないですが山のトイレにしては綺麗ではないかと。富士山のトイレは5合目から全て有料で大体1回200円です。(大小関係なし)合計で4回行ったかな?言うまでもないですが両替とかお釣りはないので、100円玉多めに持って行ったほうが良いです。あと、9合目~山頂にはトイレなかったような気がします。山頂のどこかには、ないって事はないと思いますけどパッと見、無かったような?吉田ルート下山道は山頂から2時間はトイレがないので、近い人は要注意です。
※富士山はいつでもどこでも「他の人」がいるので、そこら辺で・・・とかは不可能ですw

<その他・山小屋などの接客>
一言で言うと「横柄」です。
5合目の店舗は全然普通ですが、7合目から上に行けば行くほど、接客の態度が横柄になっていくように感じました。
まぁ、事情はわからなくはありません。インフラは整っておらず、水ですら貴重で、スペースも狭く、そのくせアホみたいに人が来るし外国人多いしマナーのなっとらん人も多いし、丁寧に接客する余力がないのはわかる。「嫌なら来るな」で十分成り立つってのもありますし、「横柄」かどうかは最終的には「人による」のですけど山小屋スタッフはほとんどが短期のバイトで、経験豊富でアドリブが聞いて英語も話せて丁寧かつ迅速に客を捌けるスタッフを育てる余裕も時間もない。のでしょう。
なので「こんなもんだ」と思えばいいし、所詮は一過性のモノですし、あと体力・気力と体調によっては「余力が無くなる」ので「そういうのを気にしている暇」が無くなる、ってのもあります。
個人的にはさほどどうでも良いのですけど、第三者目線で冷静に分析すれば、接客は「コンビニ店員」レベルです。別にコンビニをディスってるわけでも、山小屋をディスってるわけでもないです。くどいようですが、最終的には「人による」ので。忙しい中でも感じの良い丁寧なスタッフさんもいました。その辺はコンビニも同じで、「スタッフのレベルが個人の資質に大きく依存している」+「スタッフをじっくり育てる余裕がない」と言う辺りが似ていると感じたまでの話です。
※たぶん、世界遺産に登録「されてしまった」影響もあると思います。
※逆に山小屋の定員やトイレ事情など、改善されている点も沢山あると思います。

<その他・自己責任>
登山は、基本的に自己責任です。天気悪いなどの悪条件で登るのも自由だけど、何かあっても知らんよという事。これはごく当たり前の事です。
ですが「言い方」というものがある、と思います。

夜間、山頂を目指していた途中で、何でしょう・・・ボランティアか警備かわかりませんけど立ち番しているおっさんがいました。
私が「おはようございます」と言ったら
「日本人?」→「はい」
「何人?」→「2人です」
「今から山頂いくの?」→「はい」
「雨は今の所、6時ぐらいにあがる予報だけど(云々)自己責任で!」
ってなやり取りがありました。文言だけ見ればむしろ丁寧ですけど、言い方はちょっと横柄でした。いろいろ事情があるのはわかります。むしろこんな夜中にご苦労さまです、という感じではありますがもうちょい、言い方というかニュアンスというか、あるのでは?あれでは「面倒事を起こすなよ」と露骨に釘を挿しているようにしか捉えられません。
ニュアンスを変えれば「心配してくれている」と捉える事が出来ますし、ホントの本気で「自己責任」というなら挨拶に挨拶で返して終われば良いはずです。

また、山頂の神社のトコで休憩(と言ってもただ立っているだけですが)している時、めっさ震えている人がいました。女性、30歳前後?台湾から単独できたみたいですが装備がちょっと貧弱で、雨と風で低体温一歩手前という感じでした。体拭いたり服貸したりして、たまたま近くにいた日本人2人と、これまた偶然、同じ台湾人単独女性の方で手助けして隣の山小屋へ移動、暖かい飲み物などで復活したようです・・・が。
山小屋に入る時に言われた事が、ちょっと驚きでした。
「高山病の人はお断りしています」

いやいやいやいや、言い方!
事情はわかりますよ。繰り返しますが山は自己責任です。その女性、正直山舐めんな的な装備でしたし、ちょっと復活した時に「ドライヤーないですか」的な事を言ってた(そら無いわー)し。外国人に限らず、いろんな意味でちょっとアレな人がいるのは事実です。何かあった時には登山者同士で助け合うべしという暗黙の了解みたいなのもありますし。けど・・・言い方・・・。あの人、放って置いたら最悪死んでたレベルでしたしねー。
結果的には「高山病はNGだけど低体温はOK」という謎の基準で入れてもらえましたが・・・アレは何なのだろうか・・・。


装備
富士山で必要な装備
富士山で必要な道具
基本的には、概ね記載している通りです。
服に関して言うと、やはり寒さが想像以上にキツイ場合が多いので「気持ち多目」ぐらいでちょうど良いと思います。
道具に関して言うと、ザックは30Lぐらいでもいけますが、一眼レフ→雨→カメラをザックの中に入れる・・・となると、40L前後がベスト。カメラ入れても少し余裕があるぐらいでした。
結果的には雨の影響で使用しませんでしたが、ゲイターはあったほうがよさげ。
スタッフバックは、濡れた服など入れておくのに役立ちました。(ビニール袋は案外、使いにくいです)
タオルもやや多目の方が良いかな。
水は、2L(とアクエリアス500ml)持っていきましたが(天候のせいもあり)結果、0.5L余り・・・といった所でした。
快晴だと3Lぐらい必要かもしれませんが、補給が効くので「軽め」の方が良いと思います。
あと、使い捨てカイロは予備含めて持っていったほうが良いと思いました。今回、たまたまですけど「低体温の人を助ける」には、合ったほうが良かったなーという感じです。


トレーニング
トレーニングで詳しく書いていますが、この内容ぐらいのレベルがあれば十分登れると思います。
滋賀県的に言うと、伊吹山を登り降りして翌日にちょっと余裕がある程度であれば、富士山も楽勝・・・とは言いませんが十分登れます。
年齢的に言うと、小学4年生以下は・・・余裕あるスケジュールと大人のフォローがあれば登れるかな。11歳以上は、スポーツしてて体力あるコなら十分登れる(ただし、天候が良い時に限る)。
大人はある程度運動している人で、30歳ちょいぐらいまでならまぁ大丈夫ではないかと。35歳以上の人は日常的に山に登るような仕事をしている人以外は「登山」のトレーニングをした方が良いと思います。


総評
富士山は雑誌でもネットでも情報が多く、取捨選択する必要はあるもののキチンと情報収集しておけば想像以上でも想像以下でもない山でした。
気軽に登ると痛い目に会いますが、多少の登山経験と十分な予備知識、装備、適正な計画があれば初心者でも登れると思います。あと、運が結構必要です。
ただし、雨に見舞われると難易度は確実に上がります。シーズン中、7月半ばまでは梅雨で雨が降る確率が高く、下界の天気予報は全くアテになりません。晴れてても雨が降っていても30分単位で天気が変わる可能性があります。
また、7月上旬、8月下旬~9月上旬はシーズン中とはいえ気温が低い傾向にあるので防寒装備は必須。冬季はプロじゃないと登れないと思います。

今回は天気がアレでしたので、いつかリベンジ・・・気が向いたら、します。でも次は別のルートで登るかな。

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